弾楽 : 今、丁度近くを探索中のリーリエと、zeroshockに連絡をした
応援が来るまで、二人でギルマスを見張っておこう。
二人では逃げられる可能性が高いと判断した弾楽さんは
他のギルド員に応援を求めたらしい、
さすがだ、自分達の戦力と状況を素早く判断し、常に最善の策を講じる
プリーストという職業の人達は皆、
このように計算高い人たちばかりなのだろうか・・・。
どこかのクソギルマスとは大違いだ・・・・。
物陰に隠れながら見張ること30分
急にグレコが動き出した、おそらくトイレだろう。
連れの女の子も一緒に連れて行こうとわめいてたようだが
流石に無理と悟ったのだろうか、一人で行くことにしたらしい。
弾楽 : 追うぞ!万が一見失うと厄介だ。
弾楽さんと僕は少し距離を開けてグレコを尾行した、
グレコ : 空飛ぶベッド~sea side jet city~♪
グレコは鼻歌を歌いながら陽気に歩いている、
全く警戒などしていない
恐らく、ナンパした女の人のことで頭がいっぱいなのだろうか
それとも自分が金を持ち逃げしたことさえも忘れているのか・・・
応援がきたら即刻殺す・・・。
どうやらそれは弾楽さんも一緒らしく
表情には決して出さないが、こめかみ辺りがピキピキなっている。
そうして尾行すること10分、
トイレに行くには遠くまで行き過ぎているし
ずいぶん人気もなくなっていた、何かおかしい!
そのことに気づいた時にはもう遅かった
グレコ : 気づいて無いとでも思ったか?グレイ目立ちすぎなんだよw
グレコがこちらを振り返りそう呟く
どうやら最初からばれていたようだ・・・
それもそうだろう、人ごみにまぎれていればわかり難いが
所詮僕はグレイだ、目立ちすぎている・・・・。
グレコ : てか弾楽はともかく、グレイお前何しにきたの?ww
あんまりウロウロしてると両親みたいに殺されっぞww
頭の中で何かか切れたような音がした
弾楽 : グレイさん挑発に乗せられてはだめですよ!
しかし、気がつくと僕はグレコに飛びかかっていた。
自分で言うのもなんだがダンジョンを進んでいくうちに
かなり強くなったと思う、コールドアイくらいなら一撃で
倒せるようになっていた
しかも怒りに任せ体重すべてを乗せた一撃が
クリーンヒットした・・・・はずだった。
グレコは全く動じていなかった、
そしてヘラヘラと笑いながら、懐から札束を出すと
その札束の内の何枚かが塵になって消えた
弾楽 : メルガードですよ、受けたダメージを
メルで相殺できる斬り族の3次スキルです。
5000万メルも持ち出したんです、いくら攻撃しても
私達の火力じゃどうしようもないですよ。
くっ!いくらちきんとはいえ、腐ってもギルドマスター
それなりに戦いの心得はあるということか・・・。
弾楽 : さがって!
弾楽さんにそういわれ、僕は急いで距離をとった
今さっきまで僕がいた場所の空気が切り裂かれている、
サベッジスタブ──
目にもとまらぬ速さで6連撃を繰り出す斬り賊の2次スキル、
リーチは短いがその圧倒的な威力により
3次職になっても多用される便利スキルだ
グレコ : ちっ!避けたか、まぁいいこれで終わらせてやるぜ!
グレコはそう言うとおもむろに札束をばら撒き始めた
みた感じおよそ10万メルほどだろうか・・・
グレコ : はじけて混ざれ!メルエクスプロージョンッ!!
その瞬間ものすごい爆発がおきて
僕は吹き飛ばされた
グレコが鼻歌を歌いながら逃げていく
追わなくては!と思ったが体が全く動かない
どうやら体中の骨が折れているようだ
ここまでか・・・と思ったその時
弾楽 : ヒール!
緑色の光が体を包んだかと思うと、受けた傷がふさがり出した
弾楽 : これで大丈夫ですよ!さぁ早く追いましょう!
そういうと弾楽さんはテレポートで、グレコを追っていった
僕も追いかけるとしよう・・・。
しかし中々追いつけない、賊というだけあって逃げ足も速いみたいだ
弾楽さんも中々追いつけていない、このままでは逃げられる・・・
しかしその時グレコが急に足を止めた
弾楽 : ギリギリ間に合いましたか・・・
そう、zeroshockさんと、リーリエさんの応援が間に合ったのだ
zeroshock : ごめん、遅くなった。
リーリエ : ・・・・・・・ごめ。
うまく退路を挟まれた感じになったグレコは
唐突にわめきちらしだした
グレコ : ちょっとまぺお前らせこい!4対1とかせこい!
最後の最後まで醜い奴だ
ここまで酷いと同情したい気持ちにもなってくる
zeroshock : 金さえちゃんと返せば、命までは奪わん。
グレコ : ったく、しょうがねぇな金返せばいいんだろ?わかったよ。
さすがに、ドラゴンナイトと投げ賊、二人を相手に勝ち目はないと
思ったのか、グレコは参ったという様な顔を浮かべながら
懐から金を取り出し、地面に置きだした。
グレコ : 手持ちはこれだけだ、とりあえず武器を収めろよ
そう言われると、皆しぶしぶ武器を収めだした
今思うと僕らは甘すぎたのだろう
それか、彼という人物をまだ理解しきれていなかったのか・・・。
グレコ : かかったな!アホどもめwwメルエクスプロージョン!
およそさっきの10倍ほどの威力だろうか・・・
普通なら即死のはずの威力だったのだが
一応生きている・・・・
弾楽さんもzeroshockさんも、立っているのが精一杯みたいだが
死んではいないようだ
弾楽 : 間に合ったみたいですね、
とっさにzeroshockがハイパーボディ
で最大HPをあげてくれたので間髪いれずにヒールを使って
倍増したHPを回復させておいたのですよ。
なんとか皆生きてるみたいで安心しました
ただ、僕もマジックガードでMPを使い果たしたので
これ以上の回復はできないみたいですが・・・・。
グレコはものすごい速さで遠ざかっていく
もう追いつくことはできないだろう
リーリエ : シャドーウェブ!
誰もがあきらめかけたその時
なんとリーリエさんの影がクモの巣の形になってグレコを捕まえた
グレコ : ひぃ!
どうやらリーリエさんはさっきのメルプロージョンを避けたらしい
あれだけの爆発をいったいどうやって・・・・?
弾楽 : フラッシュジャンプですよ、投げ族の3次スキルで
ジャンプ中にもう一回高速かつ迅速なジャンプを
することができるというスキルです、
主に移動や急な戦線離脱などに使えます。
弾楽さん説明する余裕はあるんですね。
まぁとりあえずグレコは捕まったみたいだし
誰も犠牲者はでなかったし、一件落着なのかな?
あ、一発グレコ殴っとこ。
つづく
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